冬を暖かく過ごす方法

冬を暖かく過ごすために~暖房をアップさせる方法

冬を暖かく過ごす方法1 ~暖房効率をアップさせよう!

12月も後半に入り、いよいよ冬本番! 暖房機器が大活躍する時期になりました。でも、暖房機器を効率よく使うのは難しいものです。そこで、冬を快適に過ごすための暖房機器の使い方や、今からでもできる断熱効率アップの方法を実験してみました。

 

暖房の種類は4種類、それぞれの特徴を生かして使おう!

どんな高性能な暖房機器を購入しても、その特徴を生かして使わなければ意味がありません。まずは、暖房機器の特徴を知っておきましょう。暖房機器は、温める用途によって4種類に分けられます。

(1)部屋全体の空気を暖めるもの

 もっとも一般的な、石油やガスのストーブ、ファンヒーター、FFヒーター、エアコンなど、温風を送り部屋全体を強制的に暖めるタイプです。温風の流れを利用することで、部屋全体に暖かい空気を送り込むことができます。主にメインの暖房として使用されます。


(2)輻射熱で部屋全体を暖めるもの

蓄熱暖房機、床暖房、パネルヒーターなど、輻射熱で部屋全体(天井、壁、床、家具など)を暖めて体感温度を上げるものです。温風で強制的に暖めないので、気流による不快感がありません。こちらもメインの暖房として使用されます。

(3)輻射熱で体を直接、暖めるもの

ハロゲンヒーター、電気ストーブ、炬燵のように、赤外線を利用して体を暖めるものです。こちらは部屋の空気全体を暖めるのではなく、体を直接暖める暖房方式なので、足元、手などを温める局部的な暖房として使用します。ホットカーペットや湯たんぽもこれに含まれます。普段、何気なく使っている暖房機器でも、このように様々な種類に分けられるのです。しかし、どんなに暖房機器が揃っていても、温めた空気が逃げてしまうようでは意味がありません。


最近の断熱住宅やマンションは断熱性が高く、部屋の空気(気積)がすべて入れ替わるのに2時間程度かかりますが、気密性能の低い木造住宅では1時間に1~3日回も気積が入れ替わります。そのため、暖房機器を効果的に使うには、暖房機器をガンガン使用するのではなく、家の断熱効率を高め、冷気を取り入れない工夫が必要となるのです。

今からでもできる断熱効率アップ!

建物自体の断熱性能(天井、壁、床、窓の断熱性能)や気密性能(隙間を小さくする)を高めるには大きな出費が必要とされ、なかなか簡単にはできません。そこで、“ちょっとした工夫”で暖房機器の効率アップを図る方法をお教えしましょう。それには5つの方法があります。

(1)窓の断熱性能を市販のアイテムで暖房効率を上げる。

窓 のガラスに市販の断熱アイテムを貼り付ける、断熱ボードを窓下に置く、断熱テープをサッシ枠や障子に貼りつけるなどで断熱アップは簡単にできます。このよ うな断熱アイテムは、ホームセンターなどで購入可能です。もちろん、予算に余裕があればペアガラス(真空スペーシア)に交換したり、内窓としてプラスチッ クサッシをつけて二重サッシにしたりすれば、暖房効率はさらにグ~ンとアップします。

(2)気密性能を上げる

市販の「モヘヤ」、「気密テープ」、「シーリング」などを使うことで、引き違い窓やドアの隙間を塞ぎます。これだけでも気密性は上がり、さらに暖房効率がアップします。こちらもホームセンターなどで購入できます。

(3)常時換気の設置

換気扇は暖房器と離れた場所に対角に置くと、非暖房空間(暖房の届かない場所)まで暖めた空気を誘引させることができます。1台でも大きな面積を暖めることができ、また結露防止にも役立ちます。

(4)暖房する部屋(空間)の体積を小さくする

そもそも、暖房とは部屋の空気を温めるものです。つまり、温める空気が少なければ暖房効率は上がります。例えば、吹き抜けなどの大空間には1階の天井の高さ に、布のデザインシーツを張ったり、大部屋がある場合には厚手のカーテンなどで簡易の間仕切りをすることで、暖房する空間の体積を小さくします。

(5)暖められた空気を撹拌(かくはん)する

暖められた熱は軽くなり上方に溜まるので扇風機、サーキュレーターなどで撹拌して室内空気の温度の平均化を図ることができます。夏に、冷房の冷気を撹拌するのは知られてきましたが、暖房でも同じことがいえます。
注意点として、いづれも少ない費用で市販のアイテムを使い暖房効率を上げる方法なので、非暖房空間(室)では結露、ヒートショク、撹拌による塵が室内に舞うなどのデメリットが生じる場合があります。

では、
市販の断熱アイテムを使うことで、どのぐらいの効率アップが図れるのでしょうか? 
実際にいろいろなアイテムを使って、どのアイテムが効率があるのか実験してみました!

●ココにも注目!「結露対策ってどうしたらいい?」

結露防止には「住まい方の4原則」という大原則があります。

(1)過度な湿度の防止

室内の湿度の上限を60%程度にコントロールしましょう。結露を起こさないためには、原因となる湿気をむやみに出さないことが大切です。室内の湿度の上限を60%程度にコントロールしましょう。結露を起こさないためには、原因となる湿気をむやみに出さないことが大切です。

(2)換気の促進

生活する上で発生した湿気も、すぐに窓を開けたり、換気扇を廻したりして排出すると結露は起きません。特にガスレンジやファンヒーターを使う場合は換気に気を使いましょう。

(3)空気の流れを良くすること

押入れやタンスの裏などは空気の流れが悪く、湿気が溜まって結露しやすいものです。ものを置く際には5cm以上の隙間を作って空気に流れを良くしましょう。

(4)室温を適温に保つこと

廊下やトイレ、洗面脱衣室は非暖房室になりがちです。できるだけ極端に冷たい部屋を作らないように局所暖房器を設置しましょう。

■断熱アイテムの効果を実験してみました!

ガラス面からのコールドドラフト(冷気の流れ)は、ガラス面に市販の断熱補強材を貼ることである程度防ぐことができます。ホームセンターに行くと様々な断熱アイテムが売っていますが、果たして効果の高いのはどのアイテムなのでしょうか? いくつかのアイテムを購入して、それぞれどの程度の効果があるのか実験してみました。

 実験はBOXの中に電灯を入れて外気温50℃の状態を作り、単板ガラス(5mm)に4種類の断熱アイテムを貼り、その表面温度を測定しました。暖房効果の善し悪しは、電灯の熱(50℃温度)の伝わりにくさ(=表面温度の高低)で判定します。表面温度が低い(=電灯の熱を伝えていない)ものほど、断熱効果が高いものとなります。左写真はレジャーシートで実験しているところです。BOXの側面に貼ってある銀色のシートがレジャーシートです。
結果、外気温が50℃の時に最も効果のあるアイテムの順番は以下の通りでした。

(1)アルミ箔が貼ってあるレジャーシート。表面温度:28℃
(2)ダンボール紙(イメージは梱包用のダンボール)。表面温度:38℃
(3)断熱プチシート(イメージは梱包用のプチプチシート)。表面温度:44℃
(4)保温シート(イメージは新聞紙)。表面温度:50℃
(5)単板ガラスそのまま。表面温度:50℃

実験前は(3)の断熱プチシート(左写真)に一番効果があると思っていましたが、思ったほどの効果は出ませんでした。これは、ペアガラスのように全面密閉空気層でない(=空気の層がない部分がある)ため冷気を伝えてしまう部分があるためです。
注 目すべきはアルミ箔つきレジャーシートで、これは外気からの放熱が建物の中に入る前に反射させてしまうため、外気温が低減され表面温度を低くしています。 断熱効果は抜群でした。ただし、レジャーシートは光をカットしてしまうので窓全面に貼りつけることには抵抗があります。

■暖房効率を高める断熱アイテムの使い方とは?  

そこで、いくつかのアイテムを組み合わせて暖房効率アップを図ることを考えてみました。上段のガラスに断熱プチシート、下段はレジャーシートを貼り、アルミサッシの枠、障子には断熱シートを貼ります。
 
こうすることで窓からのコールドドラフトを防ぎ、暖房効果を高めることができます。しかし、透明感に欠けるので日中は光が少ししか入らず、部屋が暗くなってしまいます。そこで簡単に脱着できるように、マジックテープで取り外しができるようにして使うとよいでしょう。

その他には、窓の内側に断熱性の高いハニカムサーモスクリーンや、厚手のロールスクリーン(左写真)、カーテンなどを併用するとコールドドラフトを防ぐことができ、暖房効率を高めることができます。このようなスクリーンなら、インテリアのアクセントとしても活躍してくれるでしょう。
暖房効率を上げるのは建物の構造や工法でもなければ、暖房機器の選択でもありません。あくまでも断熱性と気密性によるものです。そのために、窓からの冷気やドアの隙間などに注目してみてください。暖房効率がよくなれば電気代の節約や省エネにもつながります。ぜひ、上記のような断熱アイテムを活用して、快適かつ省エネな暮らしを実現してください。

ココにも注目!「上着一枚で2.3℃暖かくなる?」

実は市販のアイテムを使う目的は、体感温度を上げるための作業なのです。そこで、他に体感温度を上げる方法はないのか? というと、着衣の調整で体感温度を上げる方法があります。
例えば半袖肌着を「長袖肌着+ズボン下」にすると0.9℃高く、上着やカーディガンを着ると2.3℃高くなります。また、「薄手シャツ+ズボン」を、「Tシャツ+スエット上下」にすると体感温度が1.5~2.3℃上がり、もう一枚着るとさらに2.3℃上がります。ちなみに、靴下を履くと0.6℃、その上にスリッパ履くと0.6℃上げることができます。